化粧品技術者会(SCCJ)主催のセミナーで油性ゲルについての話をします。
演題 ④ 油性ゲルの物性制御と化粧品への応用
東京工科大学応用生物学部 教授 柴田 雅史
要旨: 油性ゲルはスティック・ペースト状の油性化粧品の基剤として、また乳化系における増粘・安定剤として広く活用されており、その物性は製品の性能および安定性に深く関与している。本講演ではワックスや糖脂肪酸エステルなど化粧品に用いられる各種ゲル化剤について、そのゲル化機構を体系的に解説し、ゲル硬度・塗布性能・オイル保持性などのゲル物性との関連を明らかにする。また結晶制御技術をもとに開発された、石油系ワックスと同等のスティック化性能をもつ植物ワックス組成物について紹介する。
ーーーーーーー 案内抜粋 ーーーーーーーーーー
第51 回 SCCJ セミナー開催のご案内
ゲルの織りなす化粧品の世界 ― ポリマー、レオロジーの基礎から製品開発まで―
本セミナーは、より良い化粧品を作るために必要な技術情報を提供すべく取り組んで参りました。今回は、「ゲルの織りなす化粧品の世界 ― ポリマー、レオロジーの基礎から製品開発まで―」と題し、化粧品の製剤開発に欠くことのできない「ゲル」をテーマに取り上げげました。ゲルを形成する高分子の基礎から最新の機能性高分子の設計、評価法としてレオロジー、化粧品に汎用される高分子、油性ゲルおよび水性ゲル製剤への応用について、さらに関連業界からセルロースナノファイバーを用いたボールペンインクの設計について、大学および業界内外の6 名の講師の方々からお話しいただきます。
また、本セミナーの特徴である、講師の方々と直接お話しいただくフリーディスカッションの場もご用意いたします。講師の方々と直接議論することで、講演の内容理解がより深まり、また、講演を聴くだけでは得られないタネが見つけられることと思います。皆様には、奮ってご参加いただきますようお願いいたします。
日時: 2 0 1 8 年2 月2 7 日(火) 10 : 00~18 : 00
会場: きゅりあん(品川区立総合区民会館) 8階大ホール
〒140-0011 東京都品川区東大井 5-18-1
10:05-11:05
最近の重合技術が可能にする両親媒性高分子の分子設計と機能
福井大学 学術研究院工学系部門 准教授 杉原 伸治
11:05-11:45
それゆけレオロジー ~ 化粧品製剤開発におけるレオロジーの応用~
クラシエホームプロダクツ㈱ 中川 泰治
12:55-13:45
水溶性増粘剤による化粧品基剤のレオロジーコントロール
㈱資生堂 中村 綾野
13:45-14:45
油性ゲルの物性制御と化粧品への応用
東京工科大学応用生物学部 教授 柴田 雅史
15:00-15:50
化粧品用増粘剤の種類とアクリル酸系増粘剤の製剤安定化機構・
レオロジー特性・乳化性能
日本ルーブリゾール㈱ 櫻井 正利
15:50-16:30
セルロースシングルナノファイバーを用いたボールペンインクの開発
三菱鉛筆㈱ 横浜研究開発センター 中田 有亮
16:40-17:55 フリーディスカッション